ずっと探している本があり帰るたびに本棚を穿り返すのだがまだ見つからない。
その代わりに昔読んだ本を少しずつ持って帰ってきている。今回は美術系雑誌を何冊か持って帰ってきたのでさらっと紹介する。
美術手帖 Mar. 1987 「世紀末を射る2つのB」
もう1冊はマシーン・エイジということでタイトルからはイタリアの未来派あたりを連想させるが同年に毎日新聞社主催で開かれた『1920-30年代/ニューヨークの夢と未来「アメリカの時代」展』をもとに構成したと但し書きにあるようにどちらかというとジャズ・エイジとモダニズム真っ盛りの20世紀初頭のキンピカなメリケンものである。でもグラビアをパラパラめくっているとなんとなくロシア構成主義的な符号(生産、最新技術、進歩、鉄, etc)な散りばめられているかのようでもあり面白い。というか1988年にどういう文脈でみんなこれを観ていたんでしょうか。ちなみに1987年2月にウォーホールが亡くなりました。
「マシーン・エイジ」という言葉もなんかたぶん定着もせずにすぐ消費されてしまったのだと思うが、それに上塗りして「メタル・メタフィジーク」とか「ハイパー・メタル」とかひねり出しちゃっている「ラビドロジー」という謎のタイトルを名乗っている評論家(今もご活躍)とかいて、うーむ。のちのとっ散らかりぶりは既にこのころからぷんぷん発芽していたみたいだ。
ローリー・アンダーソンの比較的長いインタビューが載っているのだが、特に面白くはない。それより最近知ったのだがローリー・アンダーソンは今ルー・リードとパートナーシップにあるそうでこれはたいそう驚いた、というかNYC恐るべし。
最後に偶々小さな囲み記事で「富山事件」について書かれたドキュメンタリーが紹介されていたのでその記事を貼っておく。なかなかどんな作品だったか参照できる機会も少ないと思うのでこういうちょっとした広いものを見つけると古本漁りって面白いなーと思って止められないのである。部屋が散らかって家人には叱られるのだが。
ところで「ラビドロジー」ってなんだかご存知の方がいらしたらご教示頂けると大変ありがたいです。
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