2012/05/26

12.05.26 -ito hen- closing

12.05.26 -ito hen- closing

結局僕は何を見た/聞いた/触った/食べた/語ったのだろうか?  僕が訪れた3回のそれぞれは全く異なる様相を示す空間と時間だった。僕は始まる前に何かを期待していた。終わった後に何かを思い出す。

でもその何かは「作品」、「展示」、「演奏」と行った枠に収められたものではない。ある時間に始まりある時間を経て終わって消えてしまうものではない。何か名づけて整理して抽斗にしまっておくものではない。

もう少し時間が経てばわかるのだろうか? そうは思わない。それは過去に幾度も繰り返された(過去に起こったことはどれもが唯一の体験なのになぜそれを「繰り返す」と呼ぶのだろうか?)ように、いつか形を、つまり輪郭をゆっくりと失ってそれまでの出来事が辿ったように記憶のスープの中に溶け込んでいくだろう。

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